吉村眞由美:子育て支援の視点から見た乳幼児期の靴選び-情報が多すぎて選べない不安の解消-.日本靴医学会第39回学術集会 一般演題 子ども靴 2025年9月5日(奈良)
発表内容の概要
子育て支援施設に通う0~1歳を中心とした保護者への調査の結果、靴教育講座の受講前までの靴選びの重視点は「形状」が最も多かった。選んでいる靴の形状はマジックベルト付きの靴が大多数を占めていた。ベルトありの靴の定着が定着していた。
靴選びの主体者は母親であり、靴を決める上で参考にしているのは「ネット情報」が大多数であった。
靴選びの困りごとでは「靴選びの基準」が最も多かった。自由記述からは「情報が多すぎて、かえって靴が決められなくなり選べない。困っている。」という声が、数多く挙げられていた。
考察
靴の購入方法が実店舗からネットサイトに移ってきている。実店舗で靴の実物を見る。靴を実際に触って構造の比較をする。ベルトの留め外しをして操作しやすさを確認する。これらの「品定め行動」をせずに靴を購入することが主流になってきている。
子どもの身体に合わせるべきものなのに、実物に触れずに選ぶことの不安から、過剰にネット上での情報サーフィンを繰り返す保護者が増えているのが現状となっている。多すぎるネット情報に翻弄され、靴を決める基準を持てずに悩んでいる保護者の現状が窺えた。
そこで、日本靴医学会の小児の足と靴を考える委員会から「信頼できる靴選びの基準」を保護者や保育者・教師に提供し、全国的な情報の混乱の収束を図る意義は大きい。
本学会の小児の足と靴を考える委員会が学校体育研究に関わる団体に指導助言を行い、正しい情報の発信を進める取り組みを進めていきたい。